原因不明だった「なんとなく敏感」の正体
肌荒れしているわけでもないのに、化粧品がしみたり、ちょっとした刺激でピリピリする——そんな悩みを抱える方は少なくありません。これまで敏感肌の原因として「肌のバリア機能の低下」は知られていましたが、なぜ不快感が生じるのか、その詳しいメカニズムは分かっていませんでした。
神経線維の「伸びすぎ」を発見
花王は京都大学との共同研究で、敏感肌の人は 肌の奥から表面に向かって伸びる神経線維が、通常より深い位置(角層深部)まで到達している ことを確認しました。角層とは肌のもっとも外側にある薄い層のこと。神経が表面に近づくほど、外部の刺激を感じやすくなるのです。
原因は「細胞の接着構造」の機能低下
通常、神経線維は「表皮タイトジャンクション」という細胞同士をつなぐ構造によって、肌の内側に留められています。しかし敏感肌ではこの構造の働きが弱まり、神経が外側へ伸びてしまう可能性が示されました。
8週間の使用で不快感が軽減
さらに、γ-アミノ-β-ヒドロキシ酪酸という成分がこの接着構造の機能を高めることを発見。この成分を配合した試作品を8週間使用したところ、チクチク・ヒリヒリといった不快感の軽減が確認されました。
本研究は2025年7月の日本香粧品学会で発表され、会頭賞を受賞しています。