髪の生え変わりの仕組み、実はまだ謎だらけだった
髪は生涯を通じて抜けては生え、を繰り返しています。この「毛周期」と呼ばれるサイクルは、私たちの体に残された数少ない再生機能のひとつ。しかし、この過程で肌の細胞がどのように変化しているのか、詳しいことは分かっていませんでした。
世界初、髪1本単位での遺伝子解析法を開発
ポーラ・オルビスと理化学研究所の共同チームは、毛穴をひとつだけ含む小さな皮膚片19個から、細胞ひとつひとつの遺伝子の働きを読み取る「1細胞遺伝子発現解析」という手法を開発しました。
髪が抜ける時期に、肌の土台も再構築されていた
この手法により、髪が退縮する「退行期」に注目すべき現象が確認されました。毛穴周辺にある肌の土台となる構造(細胞外マトリックス)が一度分解され、新しく作り直されていたのです。つまり、髪の生え変わりに合わせて、周囲の肌組織も協調して再構築されていることが示唆されました。
薄毛治療や再生医療への応用に期待
この成果は、毛周期に関連する疾患の新たな治療法開発や、肌の再生メカニズムの解明につながると期待されています。